椅子上生活

主に椅子の上にいます

石子と羽男2話の優しさに泣いた話

今季、そんなに期待せず見たTBS金曜ドラマ「石子と羽男」。


しかし制作陣が「MIU404」や「最愛」と同じく演出の塚原あゆ子さん・新井順子プロデューサーコンビに、脚本はタイバニの西田征史さんということで、見てみたら納得の出来でした。


「石子と羽男」はいわゆる弁護士もの。
現在3話まで放送されていて、ストーリーのきっかけからどんどん転がっていくお話や、自然な流れで説明される小難しい用語や法律の知識、さりげなく察することのできる人物背景の演出、ダレない飽きない展開などなど、さすがの面白さ。


1話で、赤楚くんの持つ絶対的正義っぽさがすごいなーと思ったけど(仮面ライダービルドを見ていた贔屓目だろうか…)、子を持つ親として、2話について語りたい。


<以下ネタバレあります!見てない方はParaviでどうぞ!>




Paravi 石子と羽男-そんなコトで訴えます?- 事案02 未成年者取消権





2話のタイトルは「未成年者取消権」。


未成年の子どもが親の同意なしにゲームなどに課金したり、契約をした場合には、取り消せるよー的な法律です。

作中でちゃんと「子どもだからってチャラにするのはどうか」、という一般感情への反論もおさえつつ、取り消せない場合もあるというパターンを提示する、模倣されないよう視聴者に対する牽制をうまくストーリーと絡めながら進行します。


登場人物はコウタくんとママ。

母子2人家庭の子供・コウタくん。いい学校に進学してママに楽をさせてあげたいということで、中学受験のため塾に通う小学生。
その塾通いのために持たせたスマホで、受験が嫌で塾をやめたくてゲームに熱中し課金してしまった…という導入。


ママは典型的教育ママな描かれ方で、まーた木村佳乃にこういう役やらせてー、と思ったけど、、、?


話が進むにつれて、色々と別の容疑が出てきたり、登場人物の側面が分かってきます。



パスワードを盗まれたりアカウント乗っ取りやら、思わぬ方向へ話が転がりつつ、硝子(有村架純)は親子・そしてママへの印象を少しずつ変化させていきます。


母親はステレオタイプの教育ママではなく、ダブルワークで教育費を稼ぐ働き者。


家で一人でご飯を食べる寂しいコウタくん…ではなく、今風に、母が料理を作る動画をYouTuberのようにカメラに語りかけながら撮影し、それを見ながら食べる、1人でも独りではない、温かい親子の関わりがあった。


そしてダブルワークで疲れている母を気遣って、お金のかかる塾を辞めたいと思い、そしてそのきっかけになるゲーム課金のお金も、未成年なら返金されるということも分かってやった。(かしこい)


それを知っては、悪いこととわかってやったなら無いことにはできないと、経済的に苦しい中でも、親子で全額支払う決意をするママ。(まとも!)


働きすぎのママが心配だけど、塾は辞めないで受験をがんばりたいという気持ちを素直に言えたコウタ。


母子家庭には、受けられる公的援助があるよと教えてくれる石子。




もう、もう、本当に、この流れの優しさに泣いてしまった。


うちは中学受験はしていないんだけど、世間からのいわゆる「教育ママ」というものに向けられる視線や、中学受験をする子供全般に向けられる「かわいそう」という目線、そういうの全部に対して、今必死に現実でがんばっている人にエールを送るような内容だと思いました。


今まさにがんばっている人たちに、優しい目線。


そりゃ子どもだって強制されて嫌々通ってる子もいるだろうし、自分で受験を決めた子でももっと遊びたい子だっているし、親も本人もガチ勢な子もいるし、そしてがんばる子供を応援したいと、生活を工夫しながらがんばる親もいる。


そんな人たちを包み込むような…「それでいいよ!がんばってるね!応援してるよ!」というような内容のお話で、これは映画にも到達できない、ドラマにしかできないことだなぁと思いました。*1


映画で1テーマだけ描く場合、そのテーマに興味がない人はそもそも見ないから、教育ママに偏見を持っている人はそのままだけど、そういう人も見る可能性がある・見た人の世界を変えられるかもしれない、このリーチの広さが連ドラの良さなんだよなあ、と思ったのです。

MIU404やアンナチュラルの時も、エンタメで少しでも世の中を良くしたいという気持ちが伝わってきたんだけど、その変わらない塚原組のまっすぐさにジーンときました。
取り上げてくれてありがとうございます。


SNSを通してではあるけれど、同年代の子を持つ親としての友人たちの苦労や苦悩、子どもたちの成長や挫折を見てきたので、なんだか泣けてきて…。そのがんばったみんなが報われたような、認めてもらえたような気がして涙が出ました。



それから「親ガチャ」という言葉についても。

たしかに、人生、スタートラインで差がついているのは否めませんよね。


しかも本物のガチャガチャは不良品だった場合「追完請求権」で交換できますが、
親ガチャに関しては不良品だと思ったとしても、交換を命ずる法律はありません。


でもだからって生まれ落ちた環境を受け入れるしかないとは思いません。
ひどい親が存在するのは事実ですから。


そういう場合は、ぜひ声を上げていただきたい。


でも、多くの親は、がんばって親をしていると思うんです。


<孝多ー。今日のご飯は…>


<木槌の音>


多くの子供も、期待に応えようとがんばって子供をしています。


そういう親子の関係を、当たりだハズレだっていうのは、何の意味があるんだろう。


以上です。


――「石子と羽男」 2話より


ひどい親はいる。出自の差は誰にもあるけど、それでも懸命に生きる人を、他人が当たりだハズレだと言うことへの違和感。


ひどい親の時は声を上げていい。

そして自分の人生は親だけでは決まらない。変えられるという強いメッセージ。


今を懸命に生きるすべての親子へのエールのようで、ああーー、泣いちゃうんだよおーー(ToT)



正直、今の中学受験関連の費用は高すぎてシングルには普通には払えない額だとか、高校からいい学校には入れない、中高一貫校が多い都会の仕組みとか、それらのせいもあって子供にかかるプレッシャーとか、現実には他にも色々暗い背景もあるんだけど。



がんばってても「親のせい」「毒親」「しつけがなってない」「子供がかわいそう」などなどなど…と言われがちな現代の親、そして子供たちに、「がんばってるね!知ってるよ!」と声をかけてもらったような、温かい気持ちになりました。


なかなか無いんです。親同士は言い合って励まし合ってるけどね。




ということで、ありがとうの気持ちを放出したくて書きました!



以上です。(石子さん風)



*1:最近、「二月の勝者」など中学受験もののドラマが多数ありましたが、すみません、見てないので比較はしておりません…。 自分の家庭環境に年代が近すぎると、見るのがちょっと怖いなーという思いがあり…。 「コウノドリ」も出産後に見れてよかったー、妊娠中だとひたすら怯えてたかも。

あの夜を覚えてる

ちょっと前の話になりますが、ニッポン放送のオールナイトニッポン55周年の配信生ドラマ「あの夜を覚えてる」を見ました。

番組本…と見せかけて「あの夜」のオフィシャルブックだったグッズ。視聴後、受注生産分を勢いで買っていたのが最近届きました。

よくわからないまま見たらすごかった

「あの夜を覚えてる」は、オールナイトニッポン(ANN)55周年を記念した、オンライン生配信舞台演劇ドラマ。
2022年3月20日と27日の2回公演、それぞれ4000円ほどのチケットで、決して安くないのですが、なんだかんだ両日見てしまいました。


事前情報もそんなに集めていなくて、配役がスタッフとパーソナリティーで、ニッポン放送から生配信でラジオが舞台らしい?ということくらい。


いざ見てみたら、ラジオあるあるに笑ったり感心したりドキドキしたり。

藤尾涼太、誰?俳優なの?日曜ANN?*1もう放送100回??と戸惑いながら見ていると、リスナーによる名場面捏造コーナーやらラジオドラマのコーナーやら、トラブルも織り交ぜながら番組が進行していきます。
スタッフ役の役者さんたちの動きに、放送中そうなってるんだーという感心もしたりして、ラジオ好きとして「こういうラジオあるよねー」と裏側を見ている気持ちで楽しく見ました。


配信画面の横にはチャット欄もあって、いつものラジオを聴いている時のTwitterでの実況のような連帯感もあり、映像はあるんだけど、感覚は本当にラジオを聴いている感じ。


藤尾さんがラジオ降板を申し出るくだりではちょうどこの春降板の菅田将暉が思い浮かび、劇中でその降板の真相がわかるあたりではチャット欄で「マジかよ菅田将暉、幻滅した!」など、劇中全く菅田将暉っぽさがないのに流れ弾が当たっているのには、視聴者もみんなANNリスナーなんだなあと感じられてますます楽しくなりました。



劇中に流れるラジオCMもANNリスナーにはくすっと笑える仕掛けがあったり、劇中のラジオのトラブルもなぜか覚えのあるものだったり、ちょい役で佐久間さんやスタッフさんたちが登場したり。
さすが記念公演、ANNリスナーに手厚い。


でもわからないけどこれは何かのラジオのネタなんだろうな、というところもいくつかあり、もっと色んなANN聴いてたらもっともっと楽しめたのかなー、と少し後悔。

いや、でも全部聴いてる人なんかほとんどいないはずだし、わりとわかった方なのかもしれない、と自分を慰めました。


バックで流れているCM部分などを必死に聴こうとしすぎて、本編を見るのがおろそかになったりした部分もあったので、ANNの小ネタが分からない方がむしろ純粋に楽しめたかもしれない…w
なのでANNをあまり聴いてないラジオ好きの方も楽しめたんだろうなと思います。(1周目から小ネタ拾おうとすんな)


で、ストーリーのネタバレはちょっと避けるんですけど、とにかく千葉雄大がすごかった。あの瞬間、チャット欄は滝のようでした。泣いちゃった。


そして「ばかまじめ」、ほんとにいい曲でした。



上演後のTwitterの #あの夜 タグはそれはもうすごい盛り上がりでした。


翌日からのANN各番組でも有料配信コンテンツなのに話題に上がりまくり、星野源も「あのクレイジー配信、寺ちゃん出まくりだし、曲も流れたし、見てて胃が痛くなるほどあんなに俺の番組の要素が入ってるなら、ちゃんと事前に宣伝したのに!」と言うほど…。
出演した三四郎、総合プロデュースの佐久間さんはもちろん、オードリー、Creepy Nuts、YOASOBIなどなど関係者もそうじゃなくても話題に上がりまくり、大盛り上がりで千穐楽を迎えることとなります。


初日と2回目の違い

さて、わたしは元々2回公演のどちらかを見るつもりだったので、当初は2回目はもういいかな…と思っていたのですが、結局2回目も見ることにしました。

初日と同じじゃないよ、と制作側が明言してくれたのも大きかった。

でも、決定的に違うことが一つありました。


初回と2回目:千穐楽の違い。


それは、菅田将暉さんのコロナ感染のニュースが入ってきたのです。
どうりで火曜のラジオに野上くんも大沢さんも福田さん(菅田将暉ANN・cnann0の作家さん)もいなかったわけだ。


あの夜にちょい役で出演してた野上Dのとこはどうなるんだ?

リアルの菅田将暉ANNの最終回は?ラジオ休みの代役は?と、急に「あの夜」の展開とリンクするかのような文脈が生まれてしまったのです。


そんなリアル「あの夜」な状況、みんなはどう見るんだろう。演出に変更はあるのか。気になって2回目も見ることにしました。



「あの夜」のあのシーンもあのシーンも、初日以上に菅田将暉が思い浮かんでしまう。
初日は笑って思い浮かべたのに、今回は心配や寂しさが勝ります。

そもそも藤尾さんはサムネ画像といい俳優設定といい、菅田将暉を意識してないわけがないんですよね。
それは見てる人も同じで…あの夜を見ながら、みんな初日公演以上に菅田将暉のことを想っていました。直接の菅田将暉ANNの小ネタは無いけど、本当に常にそこにいるなぁと、見ている間感じました。


そんな千穐楽は、多くの人に見守られながら(初日とチャットの流速が違う!)、野上くん部分も代役の方が演じ、まるで元からそういう形だったように、きれいに終幕しました。




そして初演から結構変わってて、話も分かりやすくなっていてびっくりしました!


週刊誌の部分もちゃんとセリフで説明してくれていたり、時間経過がさりげなく認識できるようになっていたのとか*2、堂島さんと狩野さんの打ち合わせ部屋の美術が全部変わって何をしているか分かりやすくなっていて(1週間でイチから作り直したらしい)、進化してる!すごい!


演劇にはあまりなじみがなかったので、同じ公演を2回見るとそういうことが起こるんだ~と感動しました。




見終わって、おもしろかったなーという想いと同時に襲ってくる、強烈な寂しさ。



「あの夜」を見たことで、菅田将暉ANNが終わるということの寂しさが増してしまいました…。


でも、ANN代打に松坂桃李が決まるところもCreepy Nutsが月曜ANN開始を1週遅らせたことも、あの夜を見たことできっと裏で奔走したであろう人たちの存在が浮かびました。やっぱり見てよかったな。


(そして菅田ANN最終回は、送辞のコーナーがほぼ「メモリー!」じゃん、と思いながら、菅田トークにゲラゲラ笑って泣いていました。最高の最終回でした。)


ラジオの人たちの熱量すごいよね

仕事の帰りに「ばかまじめ」をよく聴いていると言っていた落合くん(星野源のオールナイトニッポンのAD)。とてもいいなと思いました。


ラジオを舞台にしたお芝居が、ラジオリスナーだけでなく、そこで働いている人にも活力を与えていたって、なんて素敵なんでしょう。



千穐楽の後、トレンドには作品タグの「#あの夜」と、タグでもない「ラジオ好き」が入っていました。
見た人それぞれが、ラジオを好きなこと、ラジオを好きでよかった、ラジオ好きが作ったコンテンツだったと呟いたからでしょう。


このタグを使ってくださいと呼びかけたわけでもない、そんな単語がトレンドに入ったことに、なんだかすごく、ラジオっぽいつながりを感じました。

ラジオって、それぞれがそれぞれの場所で個人で聴いてるんだけど、なんだか上の方で薄ーくつながっていて、そんなところが心地いいと思っていて。
見ている・聴いている人も多くが同じ気持ちだったのかな。


そして100カメのオールナイトニッポン回も、玄ちゃんのアフタートークも、佐久間さんの本もラジオもイベントも、星野源リスナー大感謝パーティーも、菅田将暉ANNの雰囲気もラジオルンバもフワちゃんのマジ反省回も、そしてあの夜も、全部ラジオ愛なんだよなぁ。


ラジオ作ってる人ってみんながラジオ好きで、ラジオの可能性を信じてて、すごいよね。



評判が評判を呼び、公式による同時視聴会や非公式同時視聴などを経て、最終的にチケットは23,000枚が売れたそうです。
最初の価格設定的に、制作側が予想していない枚数になったんじゃないかな。



あの夜、上映会やるってよ

そんな「あの夜を覚えてる」、今度の6/11に上映会があるそうです。

東京国際フォーラムで、1500円。
お安い。配信であんなに高かったのにw
出演者の登壇トークも付いてるのにコスパいいですね。
初日の20日の回の上映だそうです。


no.meets.ltd


見所は野上くんの演技と不自然なみゃーもりですw(27日回にはいない2人)


ちょっとでも気になった方、上映会の後も何か計画されているようなので、機会があればぜひ見てみてください。


よりマニアックな楽しみ方をしたい方は、菅田将暉に想いを馳せながらどうぞ。


(6/20追記)
※上映会にて、BD発売決定が発表されたそうです!ヤッタネ!




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ばかまじめ

ばかまじめ

  • Creepy Nuts, Ayase & 幾田りら
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  • ¥255
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*1:オールナイトニッポンは月曜から土曜までなので、日曜担当は現実には存在しない。ちなみに上演は日曜でした。

*2:初回視聴後、経過時間とか劇中今何時かがわかったらいいな、とタグ付きで呟いたら改善されていた…!すごい。

うちにはゲーセンのゲームがある

今週のお題「人生で一番高い買い物」


今週のお題を見て、家とか車とかPCとか、思い浮かぶものは色々あったけど、そういう必需品以外で思い当たるものがありました。


ゲームセンターのゲームです。


我が家にはゲームセンターのゲームがあります。
しかも、おそらく周りの人に言っても誰も知らない超マイナーなやつです。


コナミ脳トレゲーム、「クルクルラボ」。


あの頃(2007年前後)、熱心にゲームセンターに通っていた以外の人はほぼ知らないでしょう。
DSの脳トレブームの際、いくつかゲームセンターにも脳トレゲームが誕生していました。その中のひとつがこのクルクルラボです。


あまりにニッチなゲームのためプレイヤーも多くなく、「ゲームが上手い」以外の楽しみ方があったため、ランキング上位の人(ランカー)はだいたい知り合い&仲良しという、ゲームセンターの中ではちょっと変わった位置のゲームでした。


で、なんでそのゲームが家にあるかというと、色々省きますが、夫とはこのゲームがきっかけで結婚した、思い出のゲームだからです。



しかし、そもそも思い出のゲームと言えど、ゲームセンターのゲームは普通には売ってないし、普通はゲーセンでしか遊べません。


しかもこのゲームは当時最先端の技術を使用したオンラインゲームでした。
メーカーとの契約が必要で、一般人が所有できるようなものではありませんでした。


じゃあなんでウチにあるのか。

遡ること2010年、このゲームのオンラインサービスが終了したのです。


クルクルラボは残念ながらスマホの普及・ゲームセンターの衰退の波にのまれ、サービス終了となり、ゲームセンターでもオンラインで遊べなくなりました。
そしてその後も運良く残ったゲーム筐体も、オフラインのため大部分の機能が制限された箱と化しました。


そんなゲームをスペースを取って置いてくれるゲームセンターはほとんどありません。

ふと思い出して遊びたくなっても、ゲームセンターを巡っても、ほとんど見つけられない上に、元のようには遊べない、大好きだったゲーム。


そうして、オークションで手放す業者も出てきました。


我が家にあるのは、その手放したゲームセンターから、ではないのですが、それを買ったという友人から譲り受けたものです。


友人は所有が2台になってしまって持て余しているということで声をかけてもらい、格安で譲り受けたため、高価な買い物の代金は残念ながら友人に払ったのではなく。

輸送費が、それはもう高かった。
うちの引越し費用など目じゃないほどの高額でした。


重量や、そもそも精密機械ということでほとんどの運送会社に断られ、なんとか運んでもいいよという会社で、トラックと作業員3名をチャーターして運んでもらいました。

値切ったらもう運んでもらえないかもしれない。
他の業者も見つからないかもしれない。

そんな恐怖で言い値を払いました。


あまりの高さに夫にも相談したけど、あっさりと「それで運んでもらえるなら払おうよ」と。
思い出の力はすごい。


あー高かった。
無事届いてよかったです。*1



そして、買う前には家にゲームセンターのゲームを置くという背徳感も押し寄せました。

これを買ってどうしよう…。
家に置けるだろうか。
ちゃんと管理できるだろうか。
もし手放すことになった場合どうする?
そもそも子供が大きくなった時に、いや、実家の親が来た時になんと言い訳をしよう。


そんなことに思いを巡らせつつ、でもうちの夫婦が買わないで誰が買うんだよ、という思いで購入を決めていました。



元々所有していた友人の努力により色々と裏技が発見され、オンライン稼働当時の元通りとはいかないものの、ただの箱以上には遊べています。
しかもゲームセンターと違ってお金を入れずとも遊べる、クレジット無限モードです。楽しい。

元を取れる日は来るだろうか。
いや、そんなことが目的で買ったわけではないのです。



一般家庭で遊ぶにはでかいしうるさいしビカビカ眩しいのであまり稼働させられないけどw、思い出のゲームを大きくなった子供と遊んだりできるようになってまた楽しんでいます。
(子供はあまりに小さい頃から家にあるので、うちにゲーム筐体があるのが当たり前と思っている模様…?)
ちなみに実家の親にはまだ見つかってません。見つかったらなんて言おう。
そして幸い手放す予定はないので、手放す時のことは考えないことにしています…。


稼働当時にランカーになる程打ち込みすぎたせいで、一人でやると修行みたいになるのでw、あの頃のオンラインで対戦した仲間たちも、うちに来てまた遊んでほしいです。


またみんなでワイワイ遊びたいなあ〜



あ、脳トレの効果ですか?
なんかもうそんな気軽なものではない次元(反応速度1秒の差を競うレベル)で遊んでいたため、効果は謎ですw




今週のお題「人生で一番高い買い物」


▲ゲーム監修の池谷先生の脳トレ本!▲ランカー、101さんの著書

*1:じゃあその元々所有していた友人も高額な輸送費を払ったのか?とお思いでしょうが、友人はゲームセンターから買ったため、ゲームセンターが自前のトラックで運んでくれたとか、そもそもゲームセンターなら輸送を安く依頼できる運送会社との繋がりがあるとか、多分そんな感じで、おそらく送料はうちが払った1/10以下だったと思います。業者間なら運べるけど一般家庭から一般家庭にゲーム筐体を運ぶのは無理という断られ方も多々ありました。運ぶだけで予想以上に困難でした…。

フワちゃんが好き

フワちゃんが好き。


気付いたらなんか好きだったのですが、先週、5月16日のオールナイトニッポン0の放送にその好きが詰まってたなあと思ったので記録しておきます。


Spotifyで聴けるよ!
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そもそもフワちゃんは頭のいい人だなあと思ってて、超打算的でバラエティでの立ち振る舞いや自分に求められているもの、場のメンバーに合わせたキャラの立たせ方引き方も把握していて、その場に的確に振る舞うこともできるんだけど、この日のラジオのオープニングトークでも言ってる通り、超負けず嫌いで、ついついそこを越境してズルかったりセコかったりしちゃうところがほんとに好きなのです。
幼稚園児にすらも張り合って、いいとこ見せようとがんばっちゃう。
クイズコーナーは、常に本気w


その気持ち、すごく分かる。


わたしも頭ではこうした方がいいと分かっていてもそうできないことがたくさんあるし、いいところを見せたい、負けたままで終われないという見栄っ張りなところもあるし、そんな衝動にわりと素直なフワちゃんを見るのが安心するというか、やったれー!という気持ちになるし好きなのです。


色々な番組でも、すごいバランス感覚で「ここまでは言ったらまずい」、「これ言ったらフォローが必要」と切り替えながら差し引きしていて、スポンサーにも配慮があるし、とにかく上手いという印象。あといつも全力。


もしも仮にフワちゃんにムカつくー!ってなっても、番組終わってまで胸糞悪く恨むほどではなく、フォローも入るし、こいつに怒ってもしょうがないなと、その場限りで拳を下ろさせて怒りを収める手腕。


そうやって許されるキャラを自ら確立したこと、そんな彼女が多くの人に愛されているという事も含めて好き!です!



この日の放送の終盤、クラシエとのコラボコーナー。
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リスナーの人生相談に答える形でフワちゃんなりのラジオ愛が語られていました。


相談内容は、相席居酒屋でラジオでたまにメールが読まれることを軸に話したら、チェンジされまくったというもの。


それに対するフワちゃんの返答が、意外と真面目に親身になっていて、なおかつそのリスナーにもラジオにも愛があるなあと思ってますます好きになりました。


テレビには出まくっているフワちゃんだけど、ラジオを始めるまでラジオはほとんど聴いていなかったと言っていたし、毎週リスナーにはいじられてキレてるし、ラジオ大丈夫かな、続けていけるのかなと思っていたのですが、意外にラジオへの理解も愛も深くて驚きました。


相談への返答は、ラジオが好きなのはいいけどそれはラジオ好きとだけ共有すべきであって、現実で話してもほとんど誰にも理解されない話題だと。
でも、それでも話したい人のために番組ステッカーやら番組グッズが存在してて、それを身につけていればたまたま会ったラジオ好きと話せるってだけ、と、バッサリいきつつも、ラジオ好きとしての振る舞いとしては、そのリアクションメールを送れる聞き上手な部分をリアルでも活かせよというものでした。


その話の中で、聴き上手な例として菅田将暉のラジオを褒めるとこからは、ラジオを始めた当時の努力の跡が感じられます。


オールナイトニッポンX初回で全然喋れなかったと凹んで佐久間さんに相談しに行ったあの日。

ラジオに慣れてきたけど全然ラジオがうまくいかなくて放送中にキレまくった挙句、放送中にプロデューサー呼んでガチ反省会を始めたあの日。


テレビでも超多忙なフワちゃんが、枠がド深夜に移ってまでラジオを続けてくれるのが不思議だったけど、そうやって他の番組を聴いて勉強しようとしてたんだなあ。

あまり努力を見せないフワちゃんだけど、その片鱗が見れたようで嬉しかったです。


そしてラジオリスナーという閉じた世界に向かいがちな存在への、愛と理解が感じられて、自分が知らないものへ向ける理解と包容力、基本的な他者への尊敬の姿勢がやっぱり好きだと思いました。


わたしは運良く初回からラジオを聴いているのですが、本当によくがんばってるし(上から目線的〜、すみません)、どんどん良くなるし、ラジオはこうみたいな常識に囚われずグイグイやってる感じや本人がこうしようという工夫も見えていいです。毎週全く飽きず笑っています。


ANN0になってからはリスナーからのツッコミが入るコーナーがシビアすぎて、大丈夫かなーとはちょっとだけ思ってますw



もちろん「あたし芸能人だよー!?」って叫んじゃう図太さというかそれさえもネタにできるところも大好きです!
(このセリフをネタにできるところは、やはり稀有だなと思います)



フワちゃん、どうかこれからも健やかで元気でいてほしいです!だいすき!



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ミッチー初日・三郷に行ったよ

4/29、及川光博ワンマンショーツアー2022『GROOVE CIRCUS』三郷市文化会館に参加しましたー!

コロナ禍に粛々と耐え、ワクチン全部打って、やっと2019ぶりのライブに行きました!


それでも家族の職業的には歓迎されてないんだけど、行かせてもらえてありがたい。


お友達に一緒に連れて行ってもらえたのも行けた要因の一つ。


ありがたい。嬉しい!


楽しかった!


かっこよかった!


去年のツアーはワクチン未接種なのと職場環境的な問題もあって行けず、ゆくくるはそもそも家庭持ちは参加しにくいのもあり見送り。


その間、配信もニコニコも有料放送も見たけど、やっとやっと戻って来れた!と感激で1曲目から泣きそうでした。






そんなに大したこと書いてないけど以下ネタバレありです。








・まず登場して、ピンクストライプの燕尾服!最高!天才!好き!
クルッとして後ろブワッてなるとこ好きすぎる。優勝。
アクスタ発売熱望してます…!(アンケに書いた)
後ろ姿も好きなのでバックプリントもあったらなお良いです!


・Don't Stop Me Baby大好き!
朝聴くと始まるぞって感じがしてすごく好きで、ワンマンショーはこの曲から始まったらいいなあと思ってたので嬉しかったー。
この曲を聴きながら、ミッチーがすぐそこに居て歌い踊っている、やっとここに戻って来れた、と感慨深くてじわっと涙が出てきました。

Don't Stop Me Baby

Don't Stop Me Baby

  • 及川光博
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  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes


・あと、ロゴよく見たら、そりゃあインフィニティ∞ラブやるよねって思ったw


・あらケンのライオンモチーフの衣装!カッコよかったー!好きー!
理枝さんの猛獣使いモチーフも天才的にかわいい。龍ちゃんの団長服もきゃわわ。


・「みんなどうせ他にも推しがいるんでしょ?」「推しは他にもいるかもしれないけど僕は星だから、『星』は一人だから(ドヤァ)」
ミッチーのワンマンショーでは他の推しはいないくらいの盲目さで参加してるんですけどね!!w キャーミッチー!


・なんでアンパンマンなの??


・愛哲、「みんな仲良く」って言ってて、ほんとそうだなって。(初心者の参加で心がけること、だったかな?)
踊らなくてもいい。ピンクじゃなくてもいい。ただ「みんな仲良く」がルールだよ、と。
大事だよねえ…。しみじみ。


・フラポやっぱりPPPHだった!!w 振り付けも楽しい!
ていうかこの曲ピコピコ好きなんだけど、ポン酢枠だったか…。別ツアーではあまり聴けない感じかな?


・「死んでもいい」からの「コングラッチュレーション!!」は「死にたいなんて言わないで」っていう歌詞のところが「死んでもいい」の対になってるんだなあって思ってたので、連続でやってくれて、しかもポンポン曲で最高でした。ポンポン買ってよかった!


・ポン酢もお久しぶりで楽しかった!ポン酢、ライブでやったのいつぶり?なんかそんなに遠くない頃に聴いた覚えがある…でも思い出せない…。


・しゃいにんが無いぞ!!!久しぶりだね!?(ぱーぽーもわたしが参加した日はやったので)


・しかしコロナ前しか知らないので、ミッチーで2時間半は、なんか、短いな!?ってなっちゃうw


・公演中「こ、このダンスなら覚えられる!!踊れてる気がする!」
 公演後「何も思い出せない」
次行った時も同じことになるので結果なんとか踊れてるというベイベーマジック。


・ライブもだけど道中も楽しかった!嬉しい。パンフも最高。明日からまたがんばるぅ



気まぐれサーカスのアルバムが全曲大好きなので、今回のワンマンショーは本当に嬉しくて楽しくて、大好き!ってずっと思っていました。


初日行くの初めてだったけど、よかったな〜。
いつも自分の参加日までセットリストのネタバレを避けて参加していたので、会場全体がそうだというのがちょっと不思議な雰囲気、となって、仲間意識が出て楽しかったです。
ダンスも初日にしては踊れてた気がする!(錯覚かもしれないけどw)

初日参加すると、そのあとツアーネタバレ気にせずにいられるというのも気が楽でいいな〜と思いました。


今年は初日にしてわたしのツアー参加最終日なのですが、今後の皆様の感想を楽しみにしてます。
初日ならネタバレ気にしなくていいからね!



今日はカナケン!いいなあ!
ご無事のツアー完走をお祈りいたします!!



消しゴム彫ったよ



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星野源「喜劇」

わたしには、わたしの応援している人が創ったものと自分の生活が重なった奇跡みたいな瞬間がいくつかある。


ひとつは及川光博さんの出演した「仮面ライダー3号」。
ちょうど仮面ライダーにハマっていた子供と、楽しみにしながら劇場で映画を見た。
親子でドンピシャのターゲットで大好きなミッチーの出演作を見られたという感激があった。


ひとつは及川光博さんの「歩くの歌」。
あるく♪あるく♪という短くて単純な歌詞だけど、一歩一歩踏みしめること、倒れても立ち上がること、回り道でも大丈夫と歌った歌だ。
Eテレの0655で流れたこの歌の映像は、色々な歩く機構の工作映像が付いていて、ロボコン的工作が好きなわたしも子供も夢中で見た。
歌は子供もすぐ覚えて、子供と歩いてスーパーへ向かう途中、一緒に歌った。
その時「あぁ、ミッチーを好きでいてこんな幸せな瞬間が来るものなのか」と、ぐっと込み上げるものがあった。



そしてわたしの人生にもう一つそんな瞬間が加わった。
星野源の「喜劇」。



最初聴いた時は一筋縄ではいかないメロディに、また分からん曲が来たかもしれない、と正直思った。


でも、耳に残るサビのメロディだけは口ずさむことができた。


この週末、我が家の周辺は桜が見頃を迎えていた。

お天気もいいしお花見に出かけようか、と子供達を連れて出かけた先で、桜の下で走り回る次男と、もう中学生だからと冷静なふりをしつつはしゃぐ長男と一緒に見上げた桜がとてもきれいで。

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オレが撮る!と言ってわたしのスマホを奪い次男が撮った桜

帰り道で次男と手をつないで桜を見上げながら「手を繋ぎ帰ろうか」と自然と口ずさんでいた。

ああ、幸せな景色だなと思った。


思えばすぐそばにあったこの幸せな景色を、可視化して浮き上がらせたのは、星野源の曲だ。
ありがたい。
星野源の音楽はまだ、わたしにとって人生に寄り添う曲で居てくれる。



アニメ 「SPY×FAMILY」のEDだし、ここの歌詞は単純にそういう文脈ではないんだけど、それでも、この歌に大切な瞬間をもらったなぁと感じたのでした。



Family Song

Family Song

絵を描くということ

1月28日は星野源の誕生日でした!
おめでとうございます!
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毎年一応誕生日絵を描いてるんだけど、いつも当日になってギリギリに走り書きみたいなのを描いてるので、今年はちゃんと事前に気合を入れて描きました。
源ちゃんおめでとう!


ユニクロパーカーがお気に入りなので、ちょっと着てもらいました。おそろー。
このパーカー、気に入ってて2枚も持ってますw


1月28日の誕生色のタンポポ色を背景に。
色言葉は「冒険・明るさ・好奇心」。
大好きな「創造」の歌詞に近くて、源ちゃんっぽくて、明るくてピッタリだなと思います!


41歳も、健やかに楽しく過ごせますように。


源ちゃんの笑顔と、あのフワッとした雰囲気が出せたらなーと思って描きました。





ところで、絵を描くこととか、3次元というか実在する芸能人を絵に描くことについてぐるぐると考えていて。


わたしは絵を描くことは好きなんだけど、描けないものも多いしすぐ諦めるしでそんなに上手くはなくて、でもここ数年はなんかそれなりに見れるのかなーと思ってるけど、自分で描いた絵は自分で冷静に見れないし、見慣れると粗に気付けないし、よく分からない。


絵は、そっくりに描くことを目標とするなら、それは写真でいいわけで。だから見たままを描くというよりは自分が見た、自分から見たあの人、を表現するのがいいんだろうなーと思って描いてます。


そうすると、わたしが描く絵というのはわたしの目を通しているわけで、「フーン、お前にはそう見えてんの?」と言われることというか、自分の中の星野源のイメージはこんな感じです!って公開してるようなものなので、そんな時に画力の問題とかでその自分のイメージに追いつけないことは多々あるし、そもそも似てねえとかあるし、自分が描ける範囲で描こうとして、結局描きたいものそのものからは変わってしまったりもするしで、やっぱ絵を公開するのはすごく気合いが要るというか、勢いでうわーってしないと公開できないです。
ああ、絵が上手くなりたい。自分のイメージに追いつきたい。


そっくりに描かない(描けない…)なりに、雰囲気やイメージなり、何か通じるものがあればいいなと思っているけど、難しいねえー。


そして模写ではないものを描くということは、本人がしていないことを本人のようにさせるということでもあって、変なことは描きたくないなぁとは思っているけど、どうかなあ。せめて本人が嫌じゃないものを描きたいなと思うけど、わたしは本人じゃないし、本当のところは分からないね…。
そこもまた難しい。
だからと言って描いたもの公開しません!とは思わないんだけど。



そんな色々を考えながらTwitterの #星野源誕生祭2022 のタグを見ていて、模写じゃない方向をがんばろうとしている仲間(と勝手に呼んでいいのだろうか…)がたくさんいて、そしておそらくできない部分を大なり小なりわたしと同じように抱えながら、なんとか形にしようとがんばったんだろうなという絵をたくさん見て、わたしも諦めたくないなーと奮起したりするのでした。

模写の人ももちろんすごいし、わたしには全然できないので…。すごいよ…尊敬してます…。



でも、写真なぞって顔パーツ描かないやつ!
諦めんなよ!!
やるなら変になってでも目鼻にも線を引け!!
模写でもトレスでも、どの線を拾うかがその人の絵なんだよ!!
目鼻描かないのは一番センスが要るやつだからな!
(心の叫びおわり)



星野源の特徴がほくろだけと思わないし、なんなら無くても伝わる絵を描きたいなーと、思って、います…むじゅかしい…


あの凛々しくてフニャッと笑って何か企んでいる星野源を、わたしの好きな星野源を、わたしは表現したいのだ。


まだまだ修行が足りん!がんばろ!!


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