わたしには、わたしの応援している人が創ったものと自分の生活が重なった奇跡みたいな瞬間がいくつかある。
ひとつは及川光博さんの出演した「仮面ライダー3号」。
ちょうど仮面ライダーにハマっていた子供と、楽しみにしながら劇場で映画を見た。
親子でドンピシャのターゲットで大好きなミッチーの出演作を見られたという感激があった。
ひとつは及川光博さんの「歩くの歌」。
あるく♪あるく♪という短くて単純な歌詞だけど、一歩一歩踏みしめること、倒れても立ち上がること、回り道でも大丈夫と歌った歌だ。
Eテレの0655で流れたこの歌の映像は、色々な歩く機構の工作映像が付いていて、ロボコン的工作が好きなわたしも子供も夢中で見た。
歌は子供もすぐ覚えて、子供と歩いてスーパーへ向かう途中、一緒に歌った。
その時「あぁ、ミッチーを好きでいてこんな幸せな瞬間が来るものなのか」と、ぐっと込み上げるものがあった。
そしてわたしの人生にもう一つそんな瞬間が加わった。
星野源の「喜劇」。
最初聴いた時は一筋縄ではいかないメロディに、また分からん曲が来たかもしれない、と正直思った。
でも、耳に残るサビのメロディだけは口ずさむことができた。
この週末、我が家の周辺は桜が見頃を迎えていた。
お天気もいいしお花見に出かけようか、と子供達を連れて出かけた先で、桜の下で走り回る次男と、もう中学生だからと冷静なふりをしつつはしゃぐ長男と一緒に見上げた桜がとてもきれいで。

帰り道で次男と手をつないで桜を見上げながら「手を繋ぎ帰ろうか」と自然と口ずさんでいた。
ああ、幸せな景色だなと思った。
思えばすぐそばにあったこの幸せな景色を、可視化して浮き上がらせたのは、星野源の曲だ。
ありがたい。
星野源の音楽はまだ、わたしにとって人生に寄り添う曲で居てくれる。
アニメ 「SPY×FAMILY」のEDだし、ここの歌詞は単純にそういう文脈ではないんだけど、それでも、この歌に大切な瞬間をもらったなぁと感じたのでした。