先日、長年敬愛する及川光博さんの握手会に行ってきました。
今年のアルバム発売で、購入者特典として抽選で参加可能の握手会がありました。
これがあの、握手会商法…!ミッチーのCDの特典としては初めてです。握手会商法自体には色々思うところはあれど、CDは買ったし応募しましたところ、運良く当選!
行ってきました。
* * *
昔々、ミッチーの写真集の発売記念の握手会が開催された際、流れ作業ではなく一人一人丁寧に行われたという話を噂で聞き、行けなくて後悔した過去がありました。
当時は学生だったし、遠くて行けないと思って行かなかったんだけど、日程も旅費も、なんとしてでも行けばよかった、とずっと思っていました。
そんなベイベー歴26年の年季の入ったわたしですが、初めて「握手会」に参加できる!嬉しいー!
去年・一昨年と参加したFCイベントのツーショット撮影にも参加して隣に立たせていただいたことはあるし(当時会話もおさわりもNGだった)、コロナ禍前のリリースイベントでの特典お渡し会にも行ったことがあって、その時缶バッジを渡してもらう時ちょっと手が触れてキャッみたいなのがあってその距離感は経験があるし、あと、手が触れたこと自体は実は昔々のライブで最前列だった時に一度だけある。
そんなわけで握手会というものを正直舐めていました。
ツーショと違って写真が残るわけじゃないしなあ、なんて。
ちょうどイベント前は仕事が立て込んでいて忙しく、クヨクヨ考え込むことなく、実感がないまま当日を迎えました。
前週に神奈川県民ホールのワンマンショーに参加してベイベーたちのスカイブルー具合*1を見て、もっと青くなりたい、と買い足した真っ青のカーディガンを着て向かいます。*2
会場最寄り駅で、すれ違う青っぽい人たち(ベイベーに違いない)が赤いバラを持っているのを見つけました。
三部制なので、前の組に参加した方々がちょうど帰る頃だったのです。
記念品として帰りにバラをもらえるのかな…?
そんなふんわりとした予想で会場へ到着。
招待状とメール、身分証を提示して受付、入場〜。
会場内はニューアルバムの曲がエンドレスリピート。みんな緊張の面持ちで待機しています。
時間になり、ビクターのディレクター今井さんの呼び込みでミッチーが登場。わあ、今日はメガネミッチーだー。
今日の会場の青山の思い出などを語りつつ、自ら握手会の説明をしてくれます。
「持ち時間は10秒…なんだけど、みんなスムーズだから、プラス2秒、12秒にします。」
「質問してもいいけど、答えづらい質問はパスします。パスありだよ。でもそしたら二つ目の質問してもいいからね。時間切れで答えられなかったらごめんね」
というわけで、整理番号が若い順にどんどん呼ばれて12秒握手していくのを見守りました。握手後にはバラ一輪がミッチーから手渡されます。
まさか、あのバラが本人から一人一人に手渡されていたものだったなんて!!前の組の皆さんが大事そうにバラを抱えていた理由がわかりました。
全員が座る前のステージ上で、神妙な顔になったり、にっこり笑ったり、大笑いしたり、何かを覗き込んだり。声は聞こえないけど、一人一人と丁寧に会話している様子が見えました。
後半の方だったので、だんだんドキドキしてきました。
握手会に来る前に、決めていたことがあります。
・ミッチーに覚えてもらうための奇抜な行動や服装はしない。
・ミッチーを不快にさせない。(力強く握らないとか、強い匂いの香水は付けないとか)
・他の人と同じでもいいしありふれた言葉で構わないから、ミッチーの人生の12秒をより良くするために使いたい。
これはわたしのエゴです。
実際良くなるかは知らないけど、わたしがそうしたいからする。
握手の時話す内容は、ミッチーへの感謝を伝えると決めていました。
ついにわたしの番が来て、目の前に立ちました。
差し出された手に自分の右手を差し伸べて、考えていた「伝えたい言葉」を言いました。
…なんかもう、握手どころじゃなかった。
すみません、あの12秒は26年の中で本当に大事で宝物で、心には残っているけど、言葉や文章にするとちょっと違ってきて、あれに明確な形を与えると本当の「あの時」からは変わってしまいそうだし、そのまま覚えておきたい。
あの時のわたしが見た光景はそのまま心にしまいたいので、書けません。
ただ、伝わったその言葉への反応が、わたしには予想外で、こちらもびっくりして、あとは「ありがとうございます、ありがとうございます」しか言えなかった。
フワーッとしたまま席に戻って座った時、右手をじっと見てみたけど、手の感触なんて全然覚えていなかった。
でも、「伝わった」と思った。
だったらこれからも伝えよう、と思いました。
ミッチーはファンレターを読んでくれるタイプの人です。
お手紙は何度か書いて出したことはあります。
毎回絵を描いて覚えられてる人、頻繁に手紙を書いて覚えられてる人、色々いるみたいなんだけど、別に覚えられなくていい。
ただ、ミッチーが世に出した音楽、言葉、作品へのポジティブな反応をお返ししたい。
内容はすぐ忘れてもらって構わない。ありきたりなことを書く。
好きとかかっこいいとか、言われ慣れているとは思うけど、その数ひとつひとつ、たくさん来たなーという中の1つにでもなれれば、それが彼の活動を支えられるならば、わたしはそのモブとして存在したい。
伝える手段は握手会だけじゃなかったなと、気付かされた機会でした。
握手会って、握手じゃなく、「会話」が主だったのか…。
というか、会話したんだあ…26年で初めてだ…。
想いを伝えたらあんなに受け止めてくれるなら、ありきたりでも、自分の気持ちをまた届けたいなと思いました。
手紙なら12秒制限もないし言い淀むこともないし推敲もできます。
またお手紙書きますね。
いただいたバラの花はドライフラワーにするというベイベーもいっぱいいたけど、物持ちの悪いわたしは、きっとドライフラワーにした後は仕舞い込んで粉々にしてしまったり、悲しいことになる未来が想像できたので、このお花をできるだけきれいなまま、今楽しもうと思いました。
日中の滞在時間が長い、仕事場のデスクに飾っています。
仕事中、目線を上げるとあのバラがあります。
笑顔で、またがんばろうと思いました。
また握手会があるといいな。
今回参加できなかった方にも次の機会がありますように。